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たねまき日記

仕事を通して地域を豊かにする|「taneto」の目標は登山アプリ「YAMAP」


たねまき日記|vol.2

taneto編集部での裏側やイベントなどの記録として、「たねまき日記」をはじめてみました。今回は編集長であるわたしの初登山体験記。いつか「taneto山歩部」を立ち上げるのが夢。山歩ね、さんぽ。

山に登ってみたらそこは哲学の世界だった


山の世界に誘ってくれたガイドは、知る人ぞ知る虫ハカセ。昆虫って見えてる世界がちがうらしいけど、人も解像度が高くなると世界の見え方が違うのかもしれない。

仕事を通して地域を豊かにする

わたしが尊敬している起業家は、登山アプリ「YAMAP」創業者の春山さん。tanetoを立ち上げている最中、孤独の沼にハマってはNewsPicksを開いて、春山さんのエピソードに勇気をもらっていました。沼から這い上がって無事tanetoがリリース出来たのは、春山さんのおかげとも言えるかも。


わたし的、初心に還れる動画。youtubeで前半視聴できます。

最近出版された共著もおすすめの一つ。

tanetoでも教育の分野にどう触れていくのか考えていて、県内でのオルタナティブ教育の推進状況や、取り組んでいる学校や保育園・幼稚園のリサーチ、どんなニーズがあって、何が課題なのかを調査しています。

学びにも、ビジネスにも、今必要なのは、身体性に裏打ちされた、たしかな「自然観」! 都市化が急速に進み、こどものリアルな自然経験の少なさによる弊害が指摘されている。人は実際に体験し、そこから得られる知覚を通して抽象的な概念を学び、ゆっくりと知性を育むにもかかわらず、それがないがしろにされている。 本書は、登山アプリ「YAMAP」創業者で読書家としても知られる春山慶彦が、養老孟司、中村桂子、池澤夏樹の各氏と、自然体験を通してAI時代に活きる知性の育み方を語り合う、対談集。
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人はなぜ山に登るのか、それは「そこに山があるから」

さて、本題の初登山体験について。

「歩く旅が地域を豊かにする」という春山さんの言葉が耳にずっと残っていたことと、春山さんを尊敬しているからというただそれだけの理由で、山は下界から眺める専門の高所恐怖症なわたしが山に憧れを抱いたのは、一年ほど前のこと。

それからというものの、「山に登りたい」とささやき続けていたある日、オーガニック給食の進捗状況を調査した時に出会ったハカセがたまたま登山をしていて、「一緒に登りたい!」と申し出ての実現でした。やりたいことを日々口にしておくって大事…!

そんな経緯で、県内では知る人ぞ知る虫ハカセにガイドをしてもらうことになり、山歩程度の気持ちで入山したら、待っていたのはガチの登山。

途中ガクガク震える脚をさすりながら激しく後悔が押し寄せたものの、登り終えてみたらそのプロセスの全てに人生哲学が詰まっているような体感を得て、シンプルに感動しています。


さすがハカセ。ところどころ道なき道を進み、ふうつの人では知らないような隠れたスポットにある山野草や、虫たちのことを沢山教えてもらいました。

「あそこ!ほら!道あんじゃん!」と言われても、わたしには獣道にすら見えず、ひたすら森。

木の枝にぶら下がった骨を見つけた時には、もう家には帰れないんじゃないかと思うほどの恐怖と戦っていたわけです。ハカセを信じていいのかすら疑わしく感じるほどに…


だれよ…こんな演出したの。怖すぎるって。



自然体験が体感覚を呼び覚ます

わたしには道とは思えない場所も、ハカセにはちゃんとはっきり道筋がみえる。自然と対話するかのように一歩一歩確実に進んでいく足取りを追っていると、ハカセの世界を見ている解像度や豊かさを感じる感性すらも、わたしのそれとはきっと違っているのだろうと思うほどでした。


普段の生活で感じることのなかった自然界の細やかな音や香り、生き物の気配、少し気を緩めるとバランスを崩す不安定な足元。久しぶりに五感が活性化されていくような感覚。

普段いかに平坦な道を歩き、生きていることが当たり前の安全で守られた場所にいるのかと実感するほど。徐々に顔が引き攣るわたしを見て「現代人はいろんな感覚が退化しているからね」と、笑うハカセ。

一歩踏み外したら転落しそうなポイントも沢山あって、「人はなぜ生きるのか」なんて、悠長なことを考えてる余裕もないわけですよ。もはや、生きるのに必死。

道なき道を開拓した人がいて、安全にガイドをしてくれる人がいてくれる。だからこそ山頂まで行けただけで、1人だったら間違いなく引き返して登りきれなかった道でした。


みて、この急斜面。震える脚をなんとか前に出して手をつきながら登るわたしと比べたら、ハカセとは重力の感じ方すら違う気がする。


どんな仲間と人生を歩むのか

共に歩む仲間が持つ視点や解釈が、同じ景色に対しても全く違った感動や学びを生み出すと思うと、大切だなと改めて気付いたのは、「だれに道を尋ね、だれと共に歩み、だれに師事するのか」ということ。

この日歩いたこの道も、きっと誰と歩みどんな選択をするのかで、全く違って見えたはず。

そして、その人を信頼してついて行ったとしても、それでも最後に進むことを決めるのは自分自身で、恐怖心で立ち止まり諦めていたら、きっと山頂からの景色は見ることは出来なかったんですよね。


そう思い始めたら、道の途中で遭遇する困難やそこで出逢う人、交わす言葉、目の前に広がる素晴らしい景色のすべてが人生における様々なシーンと重なって、1つの山を登ることそのものが「人生の縮図」に感じたんです。

登山が単なるアクティビティの域を超え、深い人生の教訓や哲学を教えてくれるようでした。動的瞑想といわれるのも納得。


山頂から下山中、何にびっくりしたかといえば、行きはあんなに怖かった崖っぷちの道が、恐怖心が薄れて違う道に思えたこと。まるで子どもの頃は大きく見えていた街が、大人になってから戻ると小さく感じるみたいに。


人と自然のつながりを取り戻す

視線を上げれば山々に囲まれて、こんなにも自然豊かな地に住んでいるのに、まったく知らなかった山の世界。

木々の香りがする美味しい空気や澄み切った冷たい水、四季折々の豊かな表情を魅せてくれる風景も、山梨に住む私たちは毎日触れるあたりまえの景色だからこそ、気づかずに過ぎてしまうことも沢山ある気がします。

わたし自身のテーマは「人と自然のつながりを取り戻す」なんですが、改めて自然との深い結びつきは人の健康に不可欠であることを体感した一日でした。



登山中、念願のYAMAPもしっかり活用。写真を撮ったりごはんを食べたりしてたのでゆっくりペースですが、ハカセ一人なら2時間くらいのルートとのこと。


アプリが気になる方はこちらからどうぞ!

「taneto」の目標は、登山アプリ「YAMAP」

環境活動をしていると、よく聞くのは「何をしていいのかわからない」という言葉。

春山さんの起業家精神はもちろんのこと、どこにどんな選択肢があるのか?環境に配慮されたエシカルなお店や取り組みを投稿型でYAMAPのアプリみたいに知ることが出来たら、もっとみんな行動が変わるのではないか?と思っています。

コミュニティー機能まで備えてたら最高。だから目標は、YAMAPのようなアプリ開発。

残念ながら、私の今の技術と資金ではアプリ化までは難しいけれど、一件ずつ取材にいくのも時間がかかるので、せめて早くシェアしたい…ということで「tane map」を作りました。

県内のエシカルな飲食店などの情報はいち早くここにまとめているので、ぜひ使ってみてくださいね。距離で表示に並び変えると、現在地から近くのお店順で表示されます。


tanemapをフォローすると、グーグルマップを開いた時に保存済みマークのところから表示できるようになって便利!今は山梨だけですが、それぞれの地域で一緒に活動してくれる人が出来たら嬉しいなーとも思ってます。

おわりに

少し前に、keep協会さん主催のやまなし環境教育ミーティングに登壇させていただいたこともあって、環境教育への必要性は感じていたのですが、本当に人生観が変わるような体験でした。

ちなみにいろいろ大袈裟に語ってみましたけど、私にとっては命懸けの登山だったものの、ハカセからしたら初心者コースなのだとか。自然とつながりたいみなさん、一緒に「taneto山歩部」で哲学探求してみませんか?

日頃の悩みなんて吹き飛ぶほどの気づきと癒し、そして悶絶するような筋肉痛と共に、未知の世界が待ってます。

岩崎 舞|@taneto_mai
人生の物語りと哲学、めんどくさくて泥臭いことをこよなく愛する、taneto編集長。欲しいものはSONYのα7Ⅳ。死ぬ前に食べたいのは納豆ごはん。特技はささやき戦法。憧れの起業家はYAMAPの春山さん。

\ ハカセおすすめ書籍はこちら /

養老孟司、池田清彦、奥本大三郎の元祖・昆虫少年の3人組が、都市化が極まった「脳化社会」の中で 子どもを育てるにはどうすればよいのかを真剣に議論した井戸端子育て論。
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昆虫がいなくなれば、世界は動きを止める。 危機を食い止める具体的な行動指針を示す、現代人必読の書! レイチェル・カーソンが、『沈黙の春』で「鳥の鳴き声が聞こえない春が来る」とDDTの危険性を訴えたことにより、その使用が禁止されて半世紀。 私たち人間は、さらに地球環境を悪化させてきた。本書はまさしく「昆虫たちの羽音が聞こえない沈黙の春」への警告だ。
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かつての虫とり少年たちがいかに虫を愛し、虫に学んできたかを探りつ つ、虫たちへの感謝がこめられた労作であり、昭和の昆虫文化史ともなっている。里山の大切さ、観察・採集の醍醐味は もちろんのこと、虫でつながる人と人との縁も随所で語られ、個々のエピソードはロマンに満ちた物語りのようである。 そして、ここに登場する元虫とり少年たちは、いまも少年のままだ。
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