Learning by doing  | いのちがめぐる暮らし

まなび、めぐる暮らし

一人でも多くのひとが、一つでも多くのことを。持続可能なものに切り替えるきっかけ作りをつくりたい|PLANET&ME

Learning by doing
実践しながら学ぶ|vol.4

tanetoのテーマの一つは「 – Learning by doing – 実践しながら学ぶこと」。環境問題に取り組みたいと思っても問題が複雑に思えて「何をしていいのか分からない」という声も多いなか、正解のないこの時代に進む道をみつけ、ひと足先に「めぐる暮らし」をはじめているあの人にお話を聞いてみるコーナーです。

今回お話を伺ったのは、渡邊 広太さん

東京から山梨にUターン後、改めて自然の豊かさに気づきサスティナブルな事業開発に力を注ぐ、PLANET&ME 店長。
Instagram @planet_and_me_

一人でも多くのひとが、一つでも多くのことを
持続可能なものに切り替えるきっかけ作りをつくりたい

河口湖へ訪れたらぜひ足を運んでほしいのが、「旅の駅 Kawaguchiko base」内にあるPLANET&ME。

「地球にとっても私たちにとっても楽しくて優しいもの」を、国内外から選りすぐったこのセレクトショップは、2022年6月に「旅の駅 kawaguchiko base」内にオープンしました。ファッション、生活雑貨、コスメ・ボディケア、食品、ペット用品。35以上ものブランドから集められたアイテムは「地球と共に生きる」のコンセプトに根ざすものばかり。


このセレクトショップを通して、自身も環境に対する意識や行動が変わっていったという店長の渡邉広太さん。「無理しなくていいんですよね。それぞれのときめきや楽しさを大切にして欲しい」と話すに至る変化のストーリーや想いを伺いました。

やっと見つけた、足もとの豊かさ


今となっては仰ぎ見る富士山も、幼い頃は「あたりまえ」に毎日見ていた渡邉さん。都会で暮らした6年間で、その「あたりまえ」はリセットされます。帰郷してから真新しい目で山梨を見つめてみると、そこには気軽に歩いて行ける公園も、山も、そして土もある。

「楽しさを提供するのなら、まずは自分たちの心と身体が健康で、感動を生み出せる状態でいよう」そんな想いを抱き始めたある日、職場で無農薬野菜づくりの体験をしました。初めて土を耕した渡邉さんは、土に触れた時の楽しさと、足もとの豊かさを再発見したのです。


「自分が育てたじゃがいもが一段とおいしくて。初めて、この手で生み出したという感動も一緒に味わったんです。今まで食べるものがどうやって育つかあまり知らなかったけれど、口に入るまでの過程には、草取りなどたくさんの苦労がある。改めて食べられることは『あたりまえなんかじゃない』と気づかされました」

同時に湧き上がってきたのは、「山梨のこの豊かさをもっと知ってもらいたい」という想いと、「この地球を守らなくては」という使命感でした。

使命感を超えて、ときめきを原動力に

地球を守るという事が大切だとわかっていても、なかなか動くことができない時、「頭で考えるより、心を揺さぶることで、自然と行動が変わる実感があります。心をときめかせ、はじめの一歩を踏み出す。PLANET&MEは、そのときめきをちりばめた場所です」と渡邉さん。

例えば傘。安価で手に入りやすいビニール傘は、日本で年間約8,000万本消費されています。廃棄されている傘の多くは分別が難しく、処理しきれていない状態となっていて、使い捨てられたビニール傘の多くは環境に大きな負荷を与えています。

そんな中、世界中から回収した廃棄ペットボトル3本を使ってつくられた、晴雨兼用傘「RE:PET」に出会った時、渡邉さんの心は大きく揺さぶられました。どんな想いで、何を使い、どのようにつくられたのか?その背景に感動したのだそうです。



「『これがいい!』というときめきを原動力にすると、行動も変わっていきますよね。例えばこの傘を買うために頑張って働こう、自分へのご褒美にしようという方もいらっしゃるのではないでしょうか。そのときめきを、PLANET&MEから届けたいですね」

地球は子どもたちからの預かりもの

ショップで出会うアイテムの他に、お子さんの誕生も、渡邉さんの内なる変化に大きく影響しています。

「この子が大きくなった時に、どんな社会になっているのか?私たち大人が子どもたちの未来を壊しては申し訳ないと初めて思ったんです。そういう意識が、少しづつ自分の中に育っていきました」

この根本的な意識の変化は、アイテムを選ぶ視点も次第に変えていきました。環境に配慮されたものなのか、長く使えるものなのか、見る目が養われていきます。

「でも、どう意識するかには個人差があるし、高く強く持ってる人が偉いわけでもありません。PLANET&MEのように、身近に感じるきっかけさえあれば、自然と育っていくのだと思います。無理すると、どこかで行き詰まってしまいますしね」

河口湖にあるフレンチの名店「TOYOSHIMA」特製、ジビエの概念が変わる鹿ソーセージ。「おいしい」から始めてみるアクションも長く続けるポイント。



感動の火が灯り、光がめぐる

子どもたちから預かった未来図を大切に広げつつ、心のときめきを原動力に感動を伝える。そうすると、思いがけない循環が生まれることがあります。渡邉さんが店長になりたての頃、出会ったご夫婦に言われた言葉もその一つ。

「このお店に訪れる人全てが、地球と共に生きることを大切に思い、感動するわけじゃない。そこが大変さでもあるけれど、あなたは素敵な仕事をしてるんだよ」

ご夫婦から受け取ったこの言葉は、渡邉さんの「心に火を点け」、今でも原動力として燃え続けています。イベント出店の際に制作したPLANET&MEオリジナル商品もまた、思いがけない循環を生みました。


お客様から「欲しい番号がないからもっと増やして」といったフィードバックや、「トレイにしてみたらどうだろう」などのアイディアを伺うことができました。当初は「廃材で作っても、売れ残ったら意味がない」と、数字を1から12までに限定していましたが、お客様からのフィードバックを受けて次のステップへの活力になりました。やってみると学びがあり、生まれるものがある。感動を伝えることで、新たに生まれる循環が楽しい、と話す渡邉さんは、まさにLearning by doingの担い手。

「自分自身が楽しくないと、いくら『サスティナブルです』と言っても届かないと思っています。だから、お客さんからの『楽しそうだね』の言葉は、確実に何かを届けられているサイン。楽しさを感じる人をもっと増やせていけたら、今よりいい方向に進むのかなと思いますね」

子どもたちが大人になるころ、この地球は一体どうなっているのか?自分には何ができるのか?そんな風に途方に暮れてしまう時は、ぜひPLANET&MEを訪ねてみてくださいね。サスティナブルな一歩を踏み出すきっかけと、感動に満ちたアイテムたちが、あなたを待っています。

\ 渡邊さんオススメアイテムはこちら /

SDGs認定事業“HOZUBAG”から生まれたカラフルなバック。 回収されたユーズドのパラグライダーで作られていて、軽くて丈夫なのがポイント! 機体毎に違うカラー、 裁断する場所によって表情が変わる一点もの。

アクリル商品制作の際に発生する端材から作られた、PLANET&MEオリジナルのアクリルキーホルダー。こちらもランダムなカラーリングを楽しむことができる、世界に一つしかない商品なのだとか!好きな番号を選んでみて♩

どこよりも透明性の高い製品をつくっているという&CRAFTS。山梨で育ったFSC®認証材を使用し、製造の全てを山梨県内で完結させ、山梨から全国へ送り届けています。PLANET&MEではロゴがあしらわれたドッグトイも販売。ワンちゃんのお土産にも喜ばれそう!

PLANET&ME ~地球と共に生きる~

〒401-0304 山梨県南都留郡富士河口湖町河口521-4 MAP
旅の駅 kawaguchiko base 内
営業時間 9:30 – 17:30
※「旅の駅 Kawaguchiko base」 の営業時間に順じる
※定休日については不定休となります。詳しくはInstagramをご覧ください。
HP https://planet-and-me.com/
Instagram @planet_and_me_
Online Store https://www.asmart.jp/shop/planet-and-me

松川 清美|@xoxoxkikixoxox
パンクス×フェミニスト。好奇心に導かれ、NGO職員、こどもみらいlabo代表、通訳翻訳者、ライターをパラレルに生きつつ日々試行錯誤している。3児に育てられ中。

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